マーケティング 戦略 【なぜか予算より高い車を買ってしまう理由】
前記事の「ジャムの実験」で証明されたように、
人間の選択することができるのは5~9であります。
なのに、
56種類の内装色
26種類の外装色
25種類のエンジンとギアボックスの組み合わせ
13種類のハンドル
4種類の内装スタイル
4種類の変速ノブ
このように、選択を迫られるのです。
このように、選択を迫られるとどうなるか?
結論をいうと、脳が疲れて、最後には営業マンに選ばせてしまうのです。
「どれが良いですか?」
「一番人気があるのはどれですか?それにします。」
脳の疲れが予算より高い車を買ってします理由なのです。
・根拠は
ドイツで750人の顧客を対象として
レバーブ准教授が実験をして2010年に論文で発表した。
ドイツでは新車を購入する際、事前にカスタムオーダーするのが一般的で
上記の中から顧客はそれぞれ1つを選ばなければならないのです。
種類の多い方から選んだグループ
種類の少ない方から選んだグループ
に分けて実験をおこなった。
結果は明白でした。
種類の多い方から選んだグループは、途中で選択を放棄する人が多く、
種類の少ない方から選んだグループは、最後まで洗濯した人が多かった。
この実験が証明したのは、人間が決断できるエネルギーには限界がある、ということだ。
1つの決断をするごとにタンクにあるエネルギーが減っていき、空になると
「もうどうにでもなれ」
となってしまうのである。
【決断疲れ】におちいると、お金の感覚も麻痺しています。
覚えはないだろうか、疲れて帰って寝る前に、テレビショッピングで買ってしまったとか、アマゾンで買ってしまったとか。
最初は、値段と質を考慮しながら選ぶのだが、疲れるにつれ
「ちょっと高くてもいいから決断する作業から開放されたい」
という気持ちになる。というか、脳に命令されているのでしょうね。
レバーブ准教授の調査でも、何度も選択を重ねた人は、選択肢が4種類しかなくても、
「もう何でも良いです」
となり、進められるまま高いオプションを買ってしまったという。
ただ、例外もあります。
最初から知識がある人は、ない人よりも疲れにくいのです。
家で何度も何度もカラログを見ていた人や、人の車を見て想像していた人は
最後まで選択できたのでしょう。